第66回 卒業証書授与式が、多数のご来賓・保護者の皆様のご参加をいただき、盛大に挙行することができました。ありがとうございました。121名の卒業生の皆さんそして保護者の皆様、ご卒業おめでとうございます。①開式のことば ②国歌斉唱 ③校歌斉唱 ④卒業証書授与 ⑤校長式辞 ⑥教育委員会告辞 ⑦9カ年皆勤者表彰 ⑧来賓祝辞 ⑨記念品贈呈 ⑩在校生送辞 ⑪卒業生答辞 ⑫卒業生保護者謝辞 ⑬卒業式歌(旅立ちの日に) ⑭閉式のことば 式辞 例年になく寒い冬も終わり、春の暖かい日射しに、生徒たちの育てたサクラソウやパンジーなどの花々が咲きそろってまいりました。 本日の第66回卒業証書授与式に際し、深谷市副市長様、深谷市議会議員様、深谷市教育委員会次長様、花園公民館長様をはじめ、多数のご来賓の皆様のご臨席を賜り、本校卒業証書授与式が、かくも盛大に挙行できますこと、卒業生並びに職員一同、心より感謝申し上げます。
百二十一名の卒業生の皆さん、そして保護者の皆様、ご卒業おめでとうございます。義務教育九年間を無事終了し、本日、卒業の日を迎えられましたこと、今までの喜びや苦労が思い浮かぶことと思います。
卒業生の皆さんは、この3年間、様々な面で心を磨き、花園中の良き伝統を発展させてくれました。①つ目が、「時・場・礼」です。「時を守る」・・・・遅刻がないこと、修学旅行での時間の厳守、(特に、朝五時に起き、宿の周りでトレーニングしている姿には驚きました。)「場を清める」・・・・清掃への取り組み、緑化運動への取り組み、お花いっぱいの学校です。「礼を正す」・・・・あいさつのすばらしさ、先日の天体観測でも講師の先生が皆さんの態度の良さに感動されお手紙をいただきました。②つ目が、「学力向上」です。・・・・授業態度もよくよく勉学に励みました。、家庭学習にも真剣に取り組み、中学校に入りかなり学力が向上しました。その結果高校進学についても、かなり頑張れたと思います。③つ目が、「何ことにもやり抜く強い精神力」です。体育祭や音楽祭など、クラス全員で力を合わせ真剣に取り組みました部活動にも熱心に取り組みました。3カ年皆勤賞が41名、3人に1人の割合です。9カ年皆勤も7名もいます。
さて、花園中学校では、日本近代経済の父と言われている郷土の澁沢栄一翁の心を受け継ぐ教育を実践しています。そして、「立志と忠恕」を基盤に教育を展開してまいりました。 「立志」については、花園中立志式で、一年生の時に座右の銘を発表し、二年生の時に将来の夢を全員の前で発表しました。王陽明が「志立たざれば、舵無きの舟、くつわ無きの馬の如し・・・・」 と云っているように志を立てることはとても大切なことです。花園中の卒業生の皆さんは、志を立てているので、目標に向かって迷わず進めると思います。 「忠恕」については、「忠恕」の原点をあいさつと捉え、「あいさつ日本一」を目指して取り組んできました。日々のあいさつ運動により、コミュニケーション能力の向上が図られ、まごころと思いやりの心が育ってきていると思います。
ここで卒業生の皆さんにはなむけのことばをひとつ送ります。 皆さんは、江戸時代の米沢藩主 上杉鷹山という人を知っていますか。上杉鷹山は、J・F・ケネディアメリカ大統領やビル・クリントン大統領に「もっとも尊敬する日本人政治家」と言われた名君です。 上杉藩は、関ヶ原の戦いで、徳川に破れたため、会津百二十万石から米沢一五万石に減俸されました。そして、米沢上杉藩は借財が二十万両(二百億円)もあり、また、会津百二十万石時代にいた六千人もの家臣団を抱え続け、貧困のどん底にありました。その藩の財政を立て直したのが上杉鷹山です。鷹山の原点は、藩の民の幸せを求めることにありました。上杉藩の財政が健全になるまで相当な時間と相当な苦労がありました。質素倹約を自ら実践したり、新しい農地を開拓したり、新しい産業を開発したり、優秀な人材を育てるために教育に力を入れたり、強い意志や困難を打開するアイデアを持ってやり遂げたのです。 上杉鷹山のことばに 「為せば成る 為さねば成らぬ 何事も 成らぬは人の 為さぬなりけり」があります。このことは、立志つまり志(こころざし)を立てた皆さんが、これから直面する様々な試練や困難を乗り越えるためにもっとも重要なことだと思うのです。 私のつたない経験からも言えることですが、やろうと思えば必ずできます。できないのは自分がやろうと思わないからです。あきらめたらできません。やり抜こうとする強い意志とアイデアで夢を実現してほしいのです。 上杉鷹山のこのことば、よく聞くことばですが、非常に重みのあることばです。 「為せば成る 為さねば成らぬ 何事も 成らぬは人の 為さぬなりけり」
結びに、卒業生の皆さんの前途を祝福すると共に、御来賓の皆様、保護者の皆様のますますのご健勝・ご発展を祈念しつつ、式辞といたします。 平成二十五年 三月十五日 花園中学校長 清水勉